年末年始は東京の実家で過ごし、島根に戻ったのも束の間、撮影案件があってほとんどフル機材を載せてまたもや東京へ車輌移動。ひとりで動いてることもあり、12時間ちょっとで到着。ってなんの自慢にもならないのだけど。全行程で3泊4日の旅。

モデル・女優さんにお願いして企業VPというか、いかにもウェブCMらしいウェブCMを制作している。キャスティングやヘアメイクさん、衣装、演出、スタジオの手配などのほとんどすべてを東京の友人女性にお願いした。

文句のつけようがないほどばっちりな段取りを組んでくれたおかげで僕は収録に集中することができた。そのことを本人に伝えるも「え?逆に普段どんな人と仕事してるの?」と苦笑された。誰かと比較する話ではなくて、単純に彼女の仕事ぶりが普段ワンマンでやっている僕にとってはありがたく、嬉しかったわけだ。

いい仕事をパートナーとできることは活力になる。先週は丸々この案件だけにすべての神経を注いだし、ずっと考えていた。新しいジャンルに取り組んでいきたい気持ちが強いこともあってすべて僕の方でプロポーザルをまとめさせていただいた。クライアントワークではあることは忘れ、自分の作品作りのように没頭している。

東京の街は至る所で綺麗になっているし、おしゃれなスポットもたくさんあるけれど、そこにいるべき人たちの「人数」が減っているのが明らかなせいか、活気のなさを感じる。バブルの後とはいえ90年代の青春期を過ごした街とは大きく様変わりした。でもそれは僕の人間関係や仕事環境が変わり、見たり感じたりする視点が若年期と今が違うからがその理由なんだろう。

20代の男子女子と夜を過ごす機会があって、ジェネレーションを感じさせないコミュ力をもった彼らのおかげでなんともいえない懐かしさのようなものを感じ、とても楽しい東京遠征だった。聞き上手な若手に対して調子にのらないようにと肝に銘じていた(笑。しかしまあこんなに楽しい遠征は久しぶりで、いい撮影ができて楽しい人間関係ができたおかげで帰りの900kmのドライブもあっという間だった。仕事の充実感がそのまま人生の幸福感と直結していく。

東京案件の依頼や地方ロケ案件が増えてきて、おっしゃーと思ったタイミングで再びまん防。それでも今年は県外の案件に積極的に準備していこうと思う。これまで作ってきたようなものや、ずっと自分が好きなテイストのものを一旦横に置いて、違うアプローチでやっていくと決めている。