Independent Production.

タブロイド版 フリーマガジン
■カラー・全16P

TRAVELLING -NZ編-

2020年1月の冬旅はニュージーランドへ。山々、海、湖など圧倒的なランドスケープと絵に描いたような羊の群れ。国立公園やマリンリゾート地、人種や文化の歴史背景、南島タスマン地方のネルソンやニュージーランドワインの聖地と呼ばれるマールボロ地方、週末になると各地で開催されるファーマーズ・マーケット、文化と芸術の中心地ウェリントン、などなどニュージーランドの魅力を今回も好きに自由に書き、写真とともにストレートにお伝えするタブロイドマガジン第二弾です。今回ももちろん無料!

2020年7月1日発行
写真・文・エディトリアルデザイン
戸田耕一郎
発行所 One Tree Hill
©️Koichiro Toda 2020
PRINTED IN JAPAN

500円(送料込み)

※本商品はTAKE FREEで配布・設置しているものですが、郵送にてお求めの方向けに送料としての料金を設定させていただいています。定形外郵便でお送りいたします。

タブロイド版 フリーマガジン
■カラー・全16P

TRAVELLING

2019年1月に冬の欧州を旅してきました。好きな写真を大きく載せ、旅で感じたこと、見たことを考察し、文章をのせたタブロイド版を発行しました。表紙はブリュッセルで行われていたイエローベストのデモで撮った少女たち。眩しいほど少女たちのパワーを感じたのをよくおぼえています。スペイン・バルセロナの観光業や市場、カタルーニャの独立問題、南仏の散策や友人家族との再会、ベルギーのビールとワッフルとチョコレートの旅、そしてフィンランドの教育やサウナカルチャー。好きに、自由に綴っています。

2019年3月1日発行
写真・文・エディトリアルデザイン
戸田耕一郎
発行所 One Tree Hill
©️Koichiro Toda 2019
PRINTED IN JAPAN

500円(送料込み)

※本商品はTAKE FREEで配布・設置しているものですが、郵送にてお求めの方向けに送料としての料金を設定させていただいています。定形外郵便でお送りいたします。

Images and Words / Koichiro Toda

INTRODUCTION

これまで東京以外で暮らしたことがなかった僕が島根に移住することを決めたのは2013年のことだった。フリーランス活動を本格化したタイミングで、夫婦でこの先の生き方を模索していたときだ。

「世界はこんなに広いのになぜ僕は東京にしかいないんだろう?」という思いがアタマの中で常にグルグルしていた。今までの生活スタイルを大きくシフトし、仕事も住む場所も何もかも再起動させ、新しい環境に身を置きたかった。今思えば人生のターニングポイントがやってきたのだろう。「新しい自分」になりたかったのだ。

2015年の夏に『蔵庭』というカフェをオープンし、自分たちの拠点を作った。ここは過疎化著しい中山間地域だが、周りを気にすることもなく、誰かに管理されることもない自由を手に入れたことが何よりだ。毎日がエキサイティングで、移住5年目を迎えた今も変わらずそう思えていることに我ながら驚く。身を置く環境次第で人は大きく変わる。

「山陰の冬は厳しく、太陽にあたらないと体調がすぐれない」「未来の自分たちへの投資だ」というもっともらしい理由をつけて、カフェは冬季休業にし、家族で「あたたかい国に行く」ことをここ数年続けている。タイ、インド、マレーシアを廻り、豪州はバイロンベイに滞在しながら自分たちだけの時間を過ごすことを大切にしている。「この時間のために頑張ってはたらく」と妻は毎年言うけれど、僕も全く一緒だ。

知らない国や人や文化に触れることが心身を活性化させ、自らの糧になることは言うまでもない。せっかくなので体験したことや得た経験を少しでも蔵庭に還元したいと思い、メニューにも反映している。

今シーズンはスペイン、南フランス、ベルギー、フィンランドと欧州の4ヶ国を廻ってきた。食や観光スポット巡りはもちろんだが、それ以外に何を見て、何を感じることができるのかも旅の醍醐味だ。

本誌は僕がそこで見て感じたことをまとめ、少しでも多くの人に伝えてみたいという思いからタブロイド版を自主制作しようと決めた自身初の試みである。全ての写真を自分で撮り、文章を書き、レイアウトデザインまで一人で行なった。サイズや紙質にもこだわり、印刷会社にも足を運んだ。写真は多く載せるのではなく、大きく載せることを意図した。それは僕が「こんなタブロイド版があったら手に取りたい」と思えるようなものにしたかったからだ。

カメラやコンピューターの性能が高くなったおかげでたった一人でセルフパブリッシングができる素晴らしい時代に僕らは今生きている。ありとあらゆることが好きに、自由に、安く、できるようになったこの時代、「やりたくてもできない理由」はもはやなくなった。

改めて言うが、世界は広い。見たことのない景色や新しい出会いは自分から求めていかなければ手に入れることはできない。インターネットでわかった気になるのはちょっと違う。現実世界で足を運んで遠くまで行ってみる。

僕らは本来、楽しく過ごすためにこの世に生きていることを忘れてはならない。多くの制限があるように思うのはきっとただの思い込みなのだから。

2019年3月
戸田 耕一郎