ひとまず年内の撮影案件(現場仕事)が先週で終了。ほっとしたのもつかの間で、年度内に納めなければいけないデスクワークにシフトして日々過ごしている。ここから年度末に向けてデスクワーク率が高まるのだけど、自分のオフィスを新しく黒松町に構え、引っ越しをした。島根の暮らしも来年で8年目。海がすぐそばで気に入ってるし、自分の制作拠点は黒松でいい。

 

クリスマスウィークだけど田舎はクリスマスっぽさはほとんどないので、毎年この時期は都会がちょっと恋しくなる。HomePod miniがあまりにも安いので買ってみて、クリスマスリストを聴いてる。マライアキャリーがいかに凄まじいシンガーだったかを「ANYTIME YOU NEED A FRIEND」を聴いて痺れている。この曲は僕が高校生のときの曲で93年とか94年当時から好きな曲だ。この歌唱力はまじでぶっ飛んでる。今は誰なんだろう、、テイラースイフトもアデルも聴くけどノスタルジー効果もあってアダルトコンテンポラリー的なこの頃のマライアはむちゃくちゃいい。

 

ドローンの機体登録が来年6月から義務化される。リモートIDなるパーツを取り付けるなどいろんな規制がかかってくる。ドローンは完全にマーケットが確立されていて誰もが持っても不思議では時代になった。やー、DJIの功績は大きい。
とはいえ米国と中国の関係性もあってDJIはこれまでよりは動きにくくなりそうな気配がするし、ということは米国のDJIの見方次第で日本のドローン環境も少なからず影響を受けると思われる。ようやく国内メーカーがドローン市場に参入してきたような一年だったけど、この先どんどん市場が変わっていきそう。

同時に安全性とかモラルはより重視されてくる。このリモートIDはやっかいなことに機体に装着しなければいけないもので100g以下のドローンにつけるともろに重量に影響=飛行に影響が出ると言われている。それがいやな人は「事前登録」をさっさと済ませましょう。事前登録期間中に申請を済ませておけばスルーできるから。僕は100g以下のドローンは所持していないけど、3台のドローンの登録申請を済ませた。

 

今年もできる限りの制作業務を請け負ったし、来年も引き続き色々な案件が動き出す。半年、一年スパンのものもある。「あれ作ったの、戸田さんでしょ」と言われることも増えてきた。僕の好きな風味というか、世界観が伝わったように感じるから嬉しいことだ。

一方で「いつまでこのスタイルの作風でいくか」みたいなことは常に考えている。どういうことか。

映像業界やカメラを数年やっている人ならすぐわかると思うけど、今の時代ぶっちゃけると機材で誰かと差別することは難しくなってきた。もちろん僕はすべてのメーカーの最新機材なんて触れたわけでないから簡単には言えないけれど、どのメーカーのどの機材を使っても大きな差は生まれなくなってきた。さらに星の数ほどの様々なアプリケーションもあるから、表現方法は無限で、なんでもできる時代なのだ。何を選択して何を作るか。ほんの数年前では考えられなかったけど、今は機材なんてほぼ横一線。スマホでも十分綺麗なものは撮れるんだから。

ただの綺麗な映像や使用機材で差別することは難しい。何より視聴する側も目がこえてきている。よくありそうなものには心が動きにくくなっている。その映像のメッセージや内容・映像の持つ世界観で差をつけなければこの先、生き残ることはできなくなってくる。田舎で天狗になってあぐらをかいていたいなら数年くらいはもつだろうけど、次世代のクリエイターにきっとすぐに抜かされるだろう。いかに「戸田に頼みたい」と思ってもらえるものを提供し続けられるか。いやあおもしろい。こういう実力主義の世界は本当に心が躍る。来年もワクワクしてくる。

ハイアマチュアな時代であることが昨今のYouTuberバブルに垣間見れる。はじめたばかりのような人が最新機材のレビューやスキルのチュートリアル動画を発信している。僕は大いに楽しませてもらっているし、学ばせてもらっている。その人の人格やキャリア、経験年数、性別も年齢も全く関係ない世界。積み上げてやった人だけが勝てる。

画面ではニコニコしているYouTuberたちも裏側では必死にがんばっていることが伝わってくる。そりゃそうだ。それで生きていこうとすれば必死でやるわけだ。ワンオペしながらYouTuberをやるとなるとかなり忙しいだろうと思うし、今の僕には全く考えられないけど、複数人でやっている人や逆にクライアントワークをやめて、YouTubeの世界に完全移行する人もきっているだろう。勝負するためにすべての時間とリソースをそこにかけている人たち。

「本当に自分の好きなものだけ作って生きていけたらどんなにいいだろう」と妄想することはあるが、YouTuberで成功してそうな人を見るとちょっと羨ましく思ったりする自分もいる(笑。ここに大きなヒントや気づきを得ることができる。

結局自分の人生や自分の仕事について「何をしない(これはやらない)」と決め、「だからこれをやる」「そしてこれが自分の人生だ」と思えるものを持てるかどうかに尽きるんだろう。

人生やる気になれば年齢も経験も関係ない。過去を見ずに未来を見る。真剣にやろうと思えれば可能性はいくらでも広がるし、そこから人生はまだまだ変わっていく。