先週はロケや撮影が続いた。出雲の素晴らしい温泉旅館の仕事があって、丸一日かけてドローンで大田の三瓶山と出雲の日御碕(ひのみさき)を撮った。(最新機種のMavicAir2がめちゃくちゃいい。)

温泉旅館の話は写真や映像が解禁されたらまた詳しく書くとして、日御碕は久しぶりに良い場所だと感じた。島根なのに僕の原風景でもある千葉の南房総のような抜けるような開放感と、小さな漁港町としての世界観がしっくり来たというか直感的に好きな場所だ、と思った。

それはきっとウミネコ(チドリ目カモメ科カモメ属に分類される鳥)の鳴き声にあるのかも知れない。島根にはあまり海鳥がいないし、鳴き声を聞くことはほとんどない。今でこそ慣れたけど、経島(ふみしま)にいる圧倒されるほどのウミネコたちの鳴き声を聞くと自分にとっての海の町が頭の中に呼び起こされる。僕にとっての海の町とは母の田舎である千葉の勝浦。ああ、書いていたら無性に勝浦に行きたくなった。

日御碕神社も美しい。通称、みさきさんと呼ばれるこの神社は出雲大社の「祖神(おやがみ)さま」として崇敬を集めている。「日沈の宮」とも呼ばれるそうだが、サンセットとクロスオーバーする神社の景観は写真でみる限りとても映えている。(残念ながら今回期待サンセットは拝めなかった。)この名前の由来は、Wikiによると”創建の由緒が、伊勢神宮が「日の本の昼を守る」のに対し、日御碕神社は「日の本の夜を守れ」 との「勅命」を受けた神社である事”によるそうだ。神話の国出雲はほんとうに神々しい話がたくさんあるし、土地の人にとっては神様はとても身近な存在なのだろう。

そして日御碕灯台。僕がLighthouse好きなのはドローンで旋回しながら撮ると灯台はそれだけで絵になるからだ。「世界中の灯台だけを撮った写真集」を作ろうかななどと妄想してしまった。

このあたり一帯は島根半島・宍道湖中海(国引き)ジオパークとして整備されているだけあって観光地としてもがんばっている。噂に聞くウニでごはんが見えないウニ丼を食べにきっとまたここへ来るだろう。