In Diary

Vege&Forkを一緒にやっている仲間であり友人である藤樫君が蔵庭に来た。というか江津で仕事があって島根に来た。彼はプロジェクトアドベンチャー(以下PA)という職業についている。

PAを簡単に説明してみたい。

例えば対人関係で最も大切である「信頼関係」は、アドベンチャーという環境下において作り出すことが可能であることを前提に、自己との対峙、葛藤、自分自身に対する挑戦、仲間との協力、成功体験、達成感といった人間の成長を促すことに大切な感覚や考え方をワークショップやプログラムに落とし込んで実践する、というものと僕は解釈している。

こうやって言葉にするとなんとなくわかった気になってしまいそうになるし、問われたら自分の考えや意見を述べることはできそうだけど、日々生きていく上で見落としがちなことはきっとあるだろう。よりよい働き方や生き方が求められている現代において必要であろうコミュニケーションスキルとヒントがたくさんあるんだと思う。PAのプログラムは企業研修やチームビルディングを必要とする場において求められている。

藤樫君はこのプログラムのインストラクターであり、ファシリテーターであり、依頼があれば場所を問わず現地におもむき、実施する。

前回(今年の2月)の開催がとても好評だったそうで、再オファーがあったとのことだ。元々のきっかけは江津のまちづくりNPOの竹内さんが一昨年のVege&Forkの準備を手伝いに来てくれた時に、きっとお互いに必要な存在だろうなと思って紹介した縁だった。案の上、彼女はその後すぐにオファーをかけたそうだが、こうやって島根に友人が仕事とともにやってくるなんてとても嬉しいし、ついでに蔵庭や僕の仕事場も見てもらえた。わざわざ呼んでくれた竹内さんにも感謝したい。

今回の開催プログラムの対象は江津に住む中高生だそうだが、子どもも大人も関係ないくらい必要な要素がたっぷりあるのだろうと思った。というのも先に書いた「自己との対峙、葛藤、自分自身に対する挑戦、仲間との協力、成功体験、達成感」はどこで暮らそうが、誰と付き合おうが、どんな仕事をしようが問われる人間の資質のようなもので、こういうことは生きている以上、ずっと続いていく。むしろ大人にとって必要なことで、なぜなら親が持つ考え方こそが子育てに大きく影響するからだ。(ちなみにPAは特別な教育的な考え方を押しつけるものでは決してない。)自分自身のことや、仲間との付き合い方、これからの夢、やりたいことなど、ふわっと思っていることがプログラムを通して実践することで目の前で証明されるようなことが起きるという。

ダイバーシティやインクルージョンという現代的な考え方にも大いに通じるのかなと思った。現に僕も「〜であるべき」と思っていることが人間関係の中で変換しなければいけないと思うような事象が起きたりもする。本当に人の考え方が多様になっていて、人は人として受け入れる器を持っておかないと疲れてしまうことはある。

PAはアメリカで開発された体験学習法をベースにした教育プログラムだそうだが、さらに遡ると1941年にイギリスで発祥した世界33ヵ国220箇所以上の拠点を持つ非営利の冒険教育機関「アウトワード・バウンド」にそのルーツがあるらしい。それはさておき、創始者のクルト・ハーンは「大人が子どもたちに考え方を強いるのは間違っている。しかし、経験を強いるのは義務である」という教育思想を掲げている。

子育てをどうするこうする話は妻と度々する。言うまでもなく教育に正解はない。正解はないけど、どんな子育てがいいのかという方向性までは決められる。やはりできる限り広い選択肢を与えてあげたいなとは思う。答えを急いで出さないとか、考えさせるとか、なかなか忙しいとハイハイ進めていきたくなるんだけど、気長に付き合っていける親でありたい。僕がそうされたように。

ここまで書いておいて藤樫君の研修プログラムを受けたことがないんだけど、(!)夜、久しぶりにゆっくり話ができた。誰かと話すと考えるきっかけになるし、プライベートを含めて友人としての彼のことがわかるようになるのも楽しいものだ。これからも島根に来てもらいたいし、彼の特技をこの小さな町で活かしてもらいたいと強く思った。(次回の開催についてもすでに考えられているらしいことを聞いた。いいねえ。)

トリスタン・グーリーって人が書いた『日常を探検に変える』(紀伊國屋書店)という本が好き。

大田にある三瓶山をドローンでパシャり。アドベンチャーとかエクスプローラーって言葉はなんでこんなにワクワクさせるのかね。

 

 

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